【解説】ストレートネックの症状で悩んでいるあなたへ!運動学で改善する方法

ストレートネックとは、本来S字カーブを描いている首の骨(頸椎)がまっすぐになってしまう状態のことです。
「肩こりがひどい」
「頭痛が頻繁に起こる」
「目が疲れる」
「首が常にだるい」
もし、これらの症状があれば、もしかしたらストレートネックが原因かもしれません。
私たち『リハビリ整体サロンあるく』に来院される、ストレートネックの患者さんたちの実際の訴えをご紹介します。
「肩こり、腰痛が以前からあり、整形外科に行きストレートネックと診断を受け、ストレッチしてみるも良くならず、さらには頭もピリピリするような感覚になってきた。首が常にだるく重苦しいので、仕事に集中できず、つらくなってしまうので何とかしたい」
「元々、姿勢が悪いのを悩んでいた。職場の方からも姿勢が悪いと言われたことがあった。首コリ、頭痛、目が重く、めまい、自律神経も乱れやすいので、悪化してくると、症状が悪化してだるくなってしまうので、今後の妊活のためにも何とかしたいと思っている」
「半年前からデスクワーク中心の職場に移動してから、徐々に首が痛くなってきた。今までは首が痛くなっても翌日には解消していたが、今回は痛みが数日経っても取れず、仕事中に固まってしまって動かせない状態だったため、整形外科を受診し、ストレートネックと診断された。仕事の日は夕方〜夜になると痛みが強く、だんだん痛みが強くなり、不快で気分が乗らない、自由に動けないのは苦痛。仕事に支障が出るのは嫌なので何とかしたい」
私たちの首は、S字カーブを描いていて、まるでバネのように頭を支えています。
しかし、ストレートネックになると、このバネが伸びきってしまい、頭が直接首に重くのしかかるような状態になります。
そのため、首や肩に負担がかかり、痛みやコリを感じやすくなるのです。
目次
- 1.ストレートネックの代表的な症状
- (1)肩こり、首こり
- (2)頭痛
- (3)目の疲れ
- (4)吐き気
- (5)集中力の低下
- (6)不眠
- (7)めまい
- (8)自律神経の乱れ
- (9)骨盤の歪み
- (10)内臓機能の低下
- (11)呼吸が浅くなる
- 2.ストレートネックの特徴
- (1)猫背になりやすい
- (2)顎が突き出ている
- (3)肩が内側に入っている
- 3.なぜ、ストレートネックになるのか?
- (1)主な原因
- (2)ストレートネックになるメカニズム
- (3)ストレートネックを悪化させる要因
- 4.人にやさしい運動学による ストレートネックの改善法・予防策
- (1)ストレートネック改善のための運動のポイント
- (2)具体的なストレッチ例
- (3)日常生活での注意点
- 5.運動学に基づいたストレートネック改善アプローチ
- (1)姿勢の改善
- (2)筋肉のバランス調整
- (3)関節の可動域の回復
- (4)専門家への相談
1.ストレートネックの代表的な症状
-1024x683.jpg)
ストレートネックとは、本来S字カーブを描いている首の骨(頸椎)がまっすぐになってしまう状態です。
現代人では、スマホやパソコンの長時間使用など、同じ姿勢を長時間続けることが多く、この状態になりやすいと言われています。
ストレートネックになると、様々な不快な症状が現れます。
代表的な症状は以下の通りです。
(1)肩こり、首こり
首や肩の筋肉が緊張し、血行が悪くなることで、慢性的な肩こりや首こりを感じます。
(2)頭痛
首の筋肉の緊張が、後頭部やこめかみに痛みを引き起こします。
(3)目の疲れ
目の周りの筋肉が緊張し、視界がぼやけたり、目が疲れたりします。
(4)吐き気
首の血流が悪くなり、脳への血流も悪化することで、吐き気を感じることがあります。
(5)集中力の低下
頭痛や目の疲れなどにより、集中力が低下し、仕事や勉強に支障が出ることもあります。
(6)不眠
ストレスや痛みによって、睡眠の質が低下する可能性があります。
(7)めまい
首の血流が悪くなることで、めまいを感じることもあります。
(8)自律神経の乱れ
ストレートネックは、自律神経のバランスを崩し、イライラ感や不安感などの精神的な症状を引き起こすこともあります。
(9)骨盤の歪み
ストレートネックは、骨盤の歪みを引き起こし、腰痛やO脚などの原因となることがあります。
(10)内臓機能の低下
姿勢が悪くなることで、内臓が圧迫され、消化不良や便秘などの原因となることがあります。
(11)呼吸が浅くなる
姿勢が悪くなると、呼吸が浅くなり、酸素不足になりやすくなります。
2.ストレートネックの特徴

ストレートネックは、現代人が抱えやすい現代病の一つであり、放置すると様々な不調を引き起こす可能性があります。
早期発見・早期改善が大切です。
もし、ストレートネックの症状や以下のような特徴を感じている場合は、一度専門家に相談することをおすすめします。
(1)猫背になりやすい
ストレートネックの人は、猫背になりやすい傾向があります。
(2)顎が突き出ている
頭が前に出て、顎が突き出ている姿勢になりがちです。
(3)肩が内側に入っている
肩が内側に巻き込み、猫背を助長します。
3.なぜ、ストレートネックになるのか?
-1024x808.png)
ストレートネックになる原因は、現代人の生活習慣と深く結びついています。
主な原因としては、以下のものが挙げられます。
(1)主な原因
スマホやパソコンの長時間使用
下を向いた姿勢で長時間スマホやパソコンを使うことが、最も大きな原因の一つです。
猫背
猫背の姿勢は、ストレートネックを悪化させます。
ストレス
ストレスにより、筋肉が緊張し、血行が悪くなることで、ストレートネックを悪化させることがあります。
枕の高さが合わない
高すぎる枕や低い枕は、首の自然なカーブを崩し、ストレートネックの原因となります。
デスクワークでの悪い姿勢
長時間同じ姿勢で作業をすることや、モニターの位置が低いなど、悪い姿勢を続けることも原因の一つです。
(2)ストレートネックになるメカニズム
筋肉の緊張
長時間同じ姿勢を続けると、首や肩の筋肉が常に緊張状態になり、血行が悪くなります。
頸椎への負担
筋肉の緊張により、頸椎に過度な負担がかかり、S字カーブが徐々に失われていきます。
椎間板への影響
頸椎のS字カーブが失われると、椎間板に負担がかかり、変形や損傷を引き起こす可能性があります。
これらの原因が複合的に作用することで、首の筋肉が緊張し、頸椎(首の骨)の自然なS字カーブが失われていきます。
(3)ストレートネックを悪化させる要因
運動不足
運動不足は、筋肉の柔軟性を低下させ、ストレートネックを悪化させる可能性があります。
肥満
肥満は、首や肩への負担を増やし、ストレートネックを悪化させる可能性があります。
加齢
加齢に伴い、筋肉が衰えたり、骨が弱くなったりすることで、ストレートネックになりやすくなります。

ストレートネックは、現代人の生活習慣が大きく影響していると言えるでしょう。
これらの原因を理解し、日頃から姿勢に気をつけること、ストレッチを行うなど、予防対策を心掛けることが大切です。
4.人にやさしい運動学による ストレートネックの改善法・予防策

ストレートネックは、現代人の多くが抱える悩みのひとつです。
スマホやパソコンの長時間使用など、現代の生活習慣が原因となることが多いですが、ご安心ください。
人にやさしい運動学に基づいた適切な運動やストレッチを取り入れることで、改善することは可能です。
(1)ストレートネック改善のための運動のポイント
首の筋肉の緩和
緊張した首の筋肉を緩めることで、血行が改善され、痛みやコリが軽減されます。
姿勢の改善
猫背を正し、正しい姿勢を身につけることで、頸椎への負担を減らします。
体幹の強化
体幹を強化することで、姿勢が安定し、首への負担を軽減します。
(2)具体的なストレッチ例
首のストレッチ
- 首を左右にゆっくりと倒す。各方向15秒×3回。
- 顔を上下にゆっくりと動かす。15秒×3回。
- 顎をゆっくりと引く。15秒キープ×3回。
- 肩回し。前後、上下にゆっくりと肩を回す。
これらのストレッチは、ご自身に合わせて行うことが大切です。
無理のない範囲で、毎日継続すると効果的です。
※痛みを感じた場合は、すぐに中止してください。
※疾患によっては、ストレッチや運動ができない場合があります。専門家にご相談ください。
(3)日常生活での注意点
姿勢を意識する
デスクワーク中やスマホを見る際は、猫背にならないように注意し、画面の高さを目線に合わせましょう。
定期的な休憩
長時間同じ姿勢を続けずに、こまめな休憩を取りましょう。
適度な運動
ウォーキングやヨガなど、全身運動を習慣化しましょう。
枕の高さを調整する
首のカーブに合った枕を選びましょう。
5.運動学に基づいたストレートネック改善アプローチ

運動学の視点から、ストレートネックを改善するには、姿勢の改善、筋肉のバランス調整、関節の可動域の回復が重要です。
(1)姿勢の改善
頭部前方変位(前傾姿勢)の改善
日常生活において、顎を引いて耳を肩の上に保つように意識します。
胸椎の後弯の改善
猫背を改善するために、胸を張り、肩甲骨を寄せる運動を行います。
骨盤の前傾の改善
骨盤を立て、体の中心を意識することで、姿勢全体のバランスを整えます。
(2)筋肉のバランス調整
深層頸屈筋の強化
首の前側の筋肉を強化することで、頭部を支え、正しい姿勢を維持します。
肩甲骨周囲筋の活性化
肩甲骨を動かす筋肉を活性化することで、肩こりを解消し、姿勢を改善します。
体幹の安定化
体幹を安定させることで、姿勢を保持しやすくします。
(3)関節の可動域の回復
頸椎の可動域の拡大
首の回旋や屈伸運動を行うことで、関節の可動域を広げます。
肩関節の可動域の拡大
肩関節の周りを大きく回す運動や、腕を後ろに回す運動を行うことで、肩関節の可動域を広げます。
(4)専門家への相談
症状が重い場合や、なかなか改善しない場合は、専門家にご相談ください。
専門家による施術やアドバイスを受けることで、より効果的に症状を改善できる可能性があります。
ストレートネックの改善には、継続が大切です。
無理のない範囲で、自分に合った運動やストレッチを習慣化し、正しい姿勢を心がけることで、快適な生活を取り戻しましょう。